【長野市】バリアフリーを意識した平屋の間取り設計ポイント

家族のコミュニケーションが活発になる

開放的なリビングを中心に設計された間取りは、家族のコミュニケーションを活性化し、温かい空間を作り出すのにおすすめです。リビングを経由する間取りは、家族が自然と顔を合わせて会話のきっかけを生み出します。リビングが家族のコミュニケーションの中心となることで、お互いの気配を感じやすく、家族それぞれが思い思いに過ごしている姿を見守り、声をかけやすくなります。プライベート空間も確保しつつ、家族のつながりを大切にしたいときは、リビングを中心に生活動線を設計してみてはいかがでしょうか。

介護が必要なときも見守りやすい

リビングを中心とした間取りは介護が必要になった際も見守りやすく、家族の安心感を高めます。例えば、介護が必要な方がリビングで過ごしている場合、キッチンで料理をしながら様子を確認したり、トイレや寝室への移動を把握しやすくなったりします。このように、リビングを中心に配置することで、介護が必要な方の動きを見落とすリスクを最小限に抑え、家族の負担を軽減することができます。

家事が楽々！コンパクトな動線設計

平屋は、家事動線をコンパクトにまとめやすい間取りです。リビングを中心に洗濯・調理・収納などの家事スペースを配置することで、無駄な移動を減らして家事効率をグッとアップできます。

ランドリールーム：キッチン近くに設置

洗濯機、物干し場、収納をひとまとめにしたランドリールームをキッチン近くに設置することで、洗濯から干し、たたむ、収納までの流れをスムーズに。洗濯にかかる手間と時間を大幅に削減できます。

パントリー：キッチン横に設置

パントリーをキッチン横に設置することで、必要な食材をサッと取り出しやすく、料理の効率が上がります。限られたスペースを有効活用できる収納棚や、動線を考慮した配置もポイントです。

ファミリークローゼット：玄関近くに設置

家族全員分の衣類や靴などを収納できるファミリークローゼットを玄関近くの中央に設置することで、外出・帰宅時の荷物整理がスムーズに。忙しい朝もバタバタせずに身支度できます。

このように、平屋は家事動線をコンパクトにまとめやすい構造です。上記のような工夫を取り入れることで家事の負担を軽減し、快適な暮らしの実現につながります。

玄関まわり

玄関まわりのバリアフリー化は重要です。

スロープの設置

段差がある玄関には、スロープを設置することも一つの方法です。勾配は1／12以下が望ましいとされます。

広い空間の確保

玄関の幅は90cm以上が理想です。また、車いすの回転スペースとして、150cm×150cmの広さが必要です。

玄関まわりはバリアフリー設計を行い、誰もが安全かつ快適に出入りできるよう配慮しましょう。

リビング・ダイニング

リビング・ダイニングが狭いと家族が集まるときに窮屈になりがちです。そのため、広さに十分な余裕を持たせることがポイントになります。一般的な目安は以下のとおりです。

人数	広さの目安
1～2人家族	20帖前後
3～4人家族	22～25帖前後

広いリビング・ダイニングを実現するには、レイアウトの工夫も欠かせません。ダイニングテーブルの位置を中心に、キッチン・テレビまわりをバランス良く配置することで、動線もスムーズになります。また、バリアフリー対応の家具選びも重要です。高さの調整が可能な椅子やテーブルを採用することで、介護が必要になったときも柔軟に対応できます。

キッチン

キッチンのバリアフリー化では、以下のポイントに留意します。

作業スペースの広さ

キッチンの作業スペースは広めに確保することが重要です。車いす利用者が調理器具を使いやすいよう、十分な広さを設けます。また、家事動線に配慮し、冷蔵庫や電子レンジなどの調理家電から作業台までの移動がスムーズにできるレイアウトにします。

高さ調節可能な設備

立ったままと座ったままの両方で作業できるよう、カウンターの高さを調節できる仕組みを導入するのがおすすめです。また、キャスター付きのカウンターを採用するなども有効といえます。キッチンのバリアフリー化により、負担なく調理ができる環境を実現できます。

トイレ・浴室

トイレ・浴室は、バリアフリー設計上の重要なポイントです。

トイレ

• 手すりの設置…安全で快適な立ち座りをサポートする
• ドアの開き戸化…介助が必要な場合、広い開口部を確保できる

浴室

• 段差のない構造…車いすでの出入りがスムーズになる
• 手すり設置…浴槽の出入りをサポートする

上記のように、トイレ・浴室にはバリアフリー対応の設備を設置することが重要です。将来の介護への備えとなり、安全で快適な生活を実現できます。

寝室

将来の介護に備えて、寝室に介護用ベッドを設置できるスペースを確保しておくこともおすすめです。介護用ベッドを設置する場合は、一般的な寝室よりも広めのスペースが必要です。

快適な介護環境のポイント

• ベッドまわりに1m以上の動作スペース：介護者にとって負担軽減につながります。
• 2m以上の天井高：ベッドの高さを自由に調節できます。
• 90cm以上のドア幅：介護用ベッドの出入りがスムーズになります。

将来の介護にも備えて広々とした寝室を設計することは、大切な家族の暮らしやすさを考えた賢い選択といえます。

シンプルな構造・プラン

バリアフリー住宅を低コストで実現するには、シンプルな構造・プランを心がけることが大切です。

具体的には、以下のようなポイントが挙げられます。

• 建具（ドアなど）を最小限にする…建具本体の価格や設置費用を抑えられる
• 廊下を作らない…廊下の造作費用が不要になる
• 間取りを単純化する…複雑な構造は高価になりがち

このようにシンプルな設計にすることで、スペースを広く使えるメリットがあります。将来的にバリアフリー設備を導入する際の自由度も高まります。

補助金・助成金・減税制度の活用

バリアフリー住宅を建てる際には、国や自治体の補助金・助成金・減税制度を活用できる場合があります。要件や内容などは各制度で異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

業者選び

業者を選ぶ際はそれぞれのコンセプトや強みを把握し、要望やニーズ、価値観などに合う業者に依頼することが重要です。例えば、木の風合いを活かしたデザイン性の木造住宅が得意、メンテナンスフリーな鉄骨造に強みがある、高断熱・高気密性能に優れた住宅を提供するなど、業者によって様々です。家族のライフスタイルやこだわりなども踏まえながら、適した業者を見つけましょう。